むさしの相談所の理念

むさしの相談所理念

むさしの相談所所長の西川享助

はじめまして、不登校・引きこもり むさしの相談所所長の西川享助です。

私は元々空手道場に通う一介の道場生でした。それが7年前道場を任されるようになり仕事も辞めて空手家として生きる決意をしました、ところがちょうどそのとき、私が所属するNPO法人日本武道総合格闘技連盟 空手道禅道会においてある教育事業が計画されていたのです。それはフィリピンの温暖な気候の中で武道を通じて不登校・引きこもり等社会不適応児更生のための施設を作るというもので、ディヤーナ国際学園と名付けられたその施設は当時引きこもり人口100万人突破と社会問題になっていたこともあり、空手の団体が本気で青少年問題に取り組むと、マスコミやテレビメディアに取り上げられたことで話題を呼び早くからたくさんの相談を受けることとなりました。

元々20年以上前から武道を通じて青少年を自宅に預り更生をしていた小沢隆学園長の指導の元、道場運営の傍らディヤーナ国際学園関東地区相談員と任命されました。空手道禅道会では、有段者ともなると身体の仕組みとともに心の仕組みも知らなければいけないと、心理学や大脳生理学の講習を受け勉強をします。心の問題を抱えた青年達を前にして体当たりで学んでいったおかげでうろ覚えだった知識もそれは生きたものとなり、いつの間にか100例近くの相談を受けて解決していきました。

一番最初に担当した生徒は、10年間家にひきこもっていた20代の青年でした。人と話すのが苦手で無口な彼を何度も自宅に足を運び、必死に説得してフィリピンまで引率することとなりました。空港へ一緒に行くとトイレから中々出てきません、心配になって見に行くと10分近くずっと手を洗っているのです。いわゆる脅迫神経症という長い間のひきもり生活からくる精神疾患。ところがそんな彼も南国フィリピンの地で現地の人たちの歓迎を受け、食事をしていると途端に饒舌となり元気になってきました。人にどう見られているかをとても気にする彼、ですが外出して自分で買い物をしたことも無いというのです。そこで付き添いながらもTシャツを選び自分で財布を開けてたどたどしい英語で購入したときの嬉しそうな顔ははっきりと覚えています。あれから随分月日が立ちました。家庭内暴力で家中叩き壊していた10代の少年を空港に引率してふとした隙に逃亡され一晩中名古屋市内を駆けずり回って探し出したこともありました。家出した少女を探し出して、風俗店の寮に忍び込み連れ出したことも。学校、鑑別所、児童相談所、精神病院、相談が来ると関東はおろか日本中あらゆるところに行き、たくさんの子供たちやご父兄の方たちと接している中で身に付けた知識と経験を、もっと地域社会と密着をして貢献する形でできないかと考え小沢学園長に相談したのです。そこで今回、私が運営する空手道禅道会小金井道場内にディヤーナ国際学園が運営する正式な教育相談所として、“不登校・ひきこもり むさしの相談所”を開設する運びとなりました。

ここでは在宅訪問指導、居場所としてのフリースペース、桜国際高校通信制サポート高、ディヤーナ国際学園での海外留学と、話し合いながら本人にあったカリキュラムを選べるようになっております。また私と同じように空手道を学びながらディヤーナ国際学園や他の施設で経験を積んだスタッフが相談員として指導にあたります。

今、世界の未来を示すキーワードの一つとして”ローカリズム、グローバリズム”という言葉があります。地域社会、国際社会、この二つの社会を繋ぎ、日本人としてのアイデンティティーを持ちながら世界に飛び立つ若者を育てていくことが、今後我々教育者の大切な役割なのではないでしょうか?

 

もしも日本中の武道や格闘技の町道場が、地域に根ざした教育相談所となり、真の意味での、武道教育での青少年健全育成を実践、古きよき日本文化の学び舎のような役割をになっていけるのなら、先行き不安定な日本社会に一筋の光明を当てることができるのではないかと思うのです。

そのためにもまずはこの“不登校・引きこもり むさしの相談所”での地域に根ざした活動をしていき、このWebサイトから情報発信していくことが新たな第一歩となります。

どうか私どもの趣旨を理解していただき、ご相談いただければ幸いです。

不登校・引きこもり むさしの相談所 所長
ディヤーナ国際学園 副校長
空手道禅道会 小金井道場 道場長

西川享助